【第32回東京国際映画祭】開催まで、あと1ヶ月! ラインナップ発表記者会見

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左から中島かずき、山田洋次、手塚眞、足立紳

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チェアマン 安藤裕康

映画祭はどうあるべきかとよく聞かれるが、私は日本や世界中の優れた作品が一堂に会して、そこに映画を愛する方々が集まって、社会や人生について思いを巡らすことができる映画祭であるべきだと思っています。その意味で、今年は多種多様で立派なラインナップが揃ったと思います。

私は個人的に山田氏の「トラさん、Wish You Were Here」を楽しみにしています。この作品がオープニングフィルムであることを嬉しく思います。山田氏は1962年に初めて「トラさん」映画を制作して以来、長年にわたって6ヶ月ごとに新作を発表しまた。彼は「令和」の幕開けの年に方向転換について話しました。発想を転換する良い機会だと思います。

ディレクター 久松猛朗

映画を見る喜びの共有/映画人たちとの交流の促進/映画の未来の開拓の3つのビジョンを掲げて、プログラミングを編成してきました。来年東京オリンピック、パラリンピックを控えて日本は世界で最も注目される国になると思っております。そこで日本をハイライトしたラインナップを揃えました。

オープニングで山田洋次の「虎さん、Wish You Were Here」が上映され、周防正之の「Talking the Pictures」のガラ上​​映も行われます。「Japan Now」では、伝説の映画監督、大林宣彦を特集します。クラシック部門では、今年初めに亡くなった伝説の女優、京真知子に注目します。

このセクションのカバー範囲を深め、広げるために、「日本アニメーション」という新しいセクションを設けました。また、日本のVFXの進化や5Gテクノロジーを照明する共同イベントを開催する予定です。このように、日本の映画や文化が強調される映画祭になると思います。

コンペティション部門選出作品『ばるぼら』監督 手塚眞さん

ここ数年作った長編映画がすべて東京国際映画祭で上映されています。今回3 回目で初めてコンペ選出となり、本当に嬉しいです。原作である父・手塚治虫の漫画の中でも一番手塚治虫らしい作品だと感じていました。父親の考えた感性やストーリーと息子である私の感性の融合という形で作りました。パートナーの稲垣さんと二階堂ふみさに感謝しています。彼らは、何も言わなくても以心伝心で思った通りの演技をしていただけるので、今日本で一番好きな俳優です。

コンペティション部門選出作品『喜劇 愛妻物語』監督 足立紳さん

嬉しかったけど、まずびっくりしました。監督としてはまだ 2 作目でコメディなので、そういう作品がコンペに入るのはあまり無いと思うので大丈夫なのかと、相当びくびくしました。

濱田岳さんが演じている役よりも僕はもうちょっとひどい男ですけども、自分の分身を演じていただきました。水川あさみを監督する必要はありませんでした。なぜなら、彼女がその役にぴったりと思っていたからです。 彼らがセット場に来る前に、私の家に招待して家族に会わせました。

私は水川さんに、あらゆる手段を使って夫を苦しめるようにと頼みました。 実は、私の妻は、画面に映った姿よりも2倍ほど怖いです。 単に怒っているのではなく、愛情が込められているのを描きたかった。夫婦というのが赤の他人の人間関係としては、最もみっともない姿を見せあう関係だと思うので、そういった夫婦関係を描ければと思った。

オープニング作品『男はつらいよ お帰り 寅さん』監督 山田洋次さん

この作品は 50年かけて作った映画という気がします。自分で出来上がった映画を見て、50年かけて作ったんだと分かって不思議な思いを抱いた。俳優も入れ替わらないで50年かけた映画は決してなかったと思います。

編集によって黒澤明さんが「映画はつなぎ合わせて作るものだけれども、カットのつなぎ目に魔法が働く」とおっしゃっていたが、その魔法を感じ取られた気がしました。もし渥美清さんがご覧になられたら、「山田さんよくやったね」とにやにやして笑うでしょう。