【経営セミナー】優れたリーダーはどうやって行動を促すか(Part 3)

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人は「何を」ではなく「なぜ」に動かされるのです。従って、自分が信じていることについて語れば、そのことを信じてくれる人たちを惹きつけるでしょう。では、なぜ自分の信念を信じてくれる人を引き付けることが重要なのでしょう。「イノベーションの普及の法則」と呼ばれるものがあります。

人口の2.5%は、イノベーターです。13.5%はアーリーアダプタと呼ばれる人たちです。34%はアーリー マジョリティー 、レイトマジョリティーに ラガードと続きます。この人達が、プッシュホンを買う理由は、ダイヤル式が買えなくなったからに他なりません。

人は、みんなこの軸上のいろいろな時点に位置づけられます。イノベーションの普及の法則が教えるところは、マスマーケットで成功したいなら、あるいはアイデアを幅広く受け入れて欲しいなら、そのためには臨界点である15から18パーセントの市場浸透率が必要ということです。そこまで行くと状況が一変します。

私は、「新しいビジネスのコンバージョンはどれくらい?」とよく聞きます。相手は「10%です」と自慢げに教えてくれます。10パーセントの顧客を得るところまでは行けます。自分から飛びついてくれる人が、10%程いるのです。

そうとしか言えないのですが、彼らは直感でただ飛びついてきます。問題は、売り込まなくとも飛びつく人と食いついてこない人の違いです。ここにある小さなギャップをどう埋めるかが問題になります。ジェフリー ムーアのいわゆる「キャズムを越える」ということです。なぜかというと、アーリーマジョリティーが試そうという気になるのはだれか他の人が先にトライした後だからです。

イノベーターとアーリーアダプターは、自分の直感に従って決める人達です。彼らは、世界に対して信じることに基づいて直感的に判断するのを好みます。入手が難しくとも問題にしません。 

iPhoneが登場した日に、6時間並んで買う人達です。次の週になれば、歩いて店まで入っていってすぐその場で買えるというのに、この人たちが最初の薄型テレビに400万円払うのです。その技術がまだ標準になっていなくともお構いなしです。ちなみに彼らがそうするのは、技術がすごいのが理由ではなく、自分たちのためです。一番乗りをしたいのです。

人は「何を」ではなく「なぜ」に動かされるのです。そして、信じることをただ行動で示すのです。人は、自らの信じることを示すために行動します。iPhoneを買うために6時間も列に並んで立ちっぱなしで過ごすわけは、彼らが世界について信じていることのためです。他の人にもその思いを見せたいのです。自分が 1 番だったと。人は「何を」ではなく「なぜ」に動かされるのです。

ここで有名な例を紹介します。「イノベーションの普及の法則」に関する有名な失敗例と有名な成功例です。まず有名な失敗例ですが、これは商品の例です。ほんの少し前にも言いましたが、成功のレシピは金と人材と市場環境です。これがそろえば成功します。

TiVoを見てください。TiVoが登場したのは今から8〜9年前で、当時市場に投入されている唯一の高品質製品でした。断然間違いなし。資金調達も極めて順調でした。市場の状況もすばらしかった。TiVoは動詞になりました。私はいつも「スゴ録」でTiVoってるよ。 

でも、商業的には失敗でした。お金を生み出せなかったのです。株式公開をしたときの株価は、30〜40ドルでしたが、それから急落して10ドル以上で取引されることはありませんでした。実際 何回かの単発的な上げを別にすると6ドル以上で取引されることさえなかったと思います。

お分かりのように、TiVoが製品を投入したときには、彼らはそれが「何か」を説明しました。「生放送を一時停止したりCMをスキップしたり、巻き戻して見たりできるテレビです。どんな番組が好きかを頼まなくとも記憶してくれます。」 疑い深い大衆は思います。「信じられないね。そんなのいらない。気に入らない。気味が悪いよ。」 

もし、TiVoがこんな風に言っていたら?「自分の生活のあらゆる側面を自分でコントロールしたいという方にはぴったりの製品がここにあります。生放送を一時停止したり、CMをスキップしたり、好みの番組を記憶しますなどなど。」 人は、「何を」ではなく「なぜ」に動かされるのです。何をするかは 信じることを示す限りにおいて意味を持つのです。 


今度は、「イノベーションの普及の法則」がうまく行った例を見てみましょう。1963年の夏のこと25万人もの人が集まって、ワシントンの通りを埋め尽くし、キング師の演説に耳を傾けました。招待状が送られたわけではなく、日にちを告知するウェブサイトもなく、どうやったのでしょう。

キング師だけが偉大な演説家というわけではありませんでした。市民権運動以前のアメリカで彼だけが苦しんでいたわけではありませんでした。実際、彼のアイデアのなかにはひどいものもありました。でも、彼には才能がありました。

彼は、アメリカを変えるために何が必要かなどを説かず、彼は自分が信じることを語ったのです。「私は信じている。信じている。信じている」 と語りました。彼が信じることを信じた人々が、彼の動機を自らの動機とし、他の人にも伝えたのです。さらに、多くの人々に伝えるため、組織を作った人もいました。そして、なんとまぁ25万人が集まったのです。その日、その時に彼の話を聴くために。

その中で、キング師のために集まった人は何人いたでしょう。ゼロです。みんな自分自身のために集まったのです。彼ら自身がアメリカに対して信じることのために、8時間バスに揺られてやってきて8月のワシントンの炎天の下に集まったのです。自分が信じることのためです。白人と黒人の対立ではありません。聴衆の25 パーセントは白人だったのです。

キング師は この世界には2種類の法があると信じていました。神によって作られた法と人によって作られた法です。そして、人が作った法がすべて神の法と整合するまでは、世が公正になることはないと信じていました。

市民権運動は、たまたま彼の人生の目的を果たす上で完璧な追い風でした。人々がついて行ったのは、彼のためではなく、自分自身のためでした。その中で、「私には夢がある」という演説をしたのです。「私にはプランがある」という演説ではありません。 

現代の政治家の12項目の総合計画と比べてください。誰かを動かすものではありません。リーダーと導く人は違います。リーダーというのは、権威や権力の座にある人です。でも、導く人というのは 皆を動かすのです。

 個人であれ、組織であれ、我々が導く人に従うのは、そうしなければならないからではなく、そうしたいからです。導く人に従うのは、彼らのためでなく、自分自身のためです、そして、「なぜ」から始める人が周りの人を動かし、さらに周りを動かす人を見出せる力を持つのです。

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