【ケイティ·バウマン】見えないはずのブラックホールがなぜ見えた?(Part 5)
한국어 English
日常写真パズルでブラックホール再構成
もう1つの方法は、日常の写真から得られたパズルピースのセットを使って色々な種類の画像を再構成する方法です。従って、私たちのシミュレーションでは、ブラックホールがそれ以外の天体と似ているという仮定だけではなく、同様に象のような日常の写真と似た形が銀河系の中心にあることも仮定します。
図の下にある、アルゴリズムを使ってできた画像が、図の上の本当の写真とよく似ていれば、私たちのアルゴリズムに対してもっと自信を持つことができます。皆さんにお伝えしておきたいことは、この全ての画像は皆さんがご自分のカメラで撮った日常の写真の小さな断片をつなぎ合わせて作られているということです。
従って、私たちが見たこともないブラックホールの写真は、人々や建物、木 、犬、それから猫のようないつも見ているような素材をまとめあげれば最終的にできるでしょう。このような画像処理の考え方によって、ブラックホールの最初の写真を撮り、さらには 科学者たちが常に根拠としている有名な理論を裏付けることができるでしょう。
ㅇ
国際的な共同研究
もちろん、このような画像処理のアイデアは、光栄なことに私と一緒に働いた素晴らしい研究者のチームなしには不可能でした。私がこの仕事を始めた時には、全く天文学の素養もありませんでしたが、この他に類をみない共同研究を通じて、最初のブラックホールの画像に至ることができるかもしれないという事実に驚いています。
この「事象の地平面望遠鏡」のような大規模な共同研究は、様々な人が学際的な専門知識を持ち寄ることで成功へと繋がります。私たちのチームは、天文学者と物理学者、数学者と技術者のるつぼです。かつては不可能と考えられていたことがもうすぐ可能になります。
皆さんにも、外に出て科学の限界を広げるのを手伝っていただきたいのです。たとえそれがブラックホールのように初めは不可思議に見えても。