
在韓日本人会「ライラック」、戦争と女性の人権博物館(ソウル、2/10)
元慰安婦の記事を「捏造」と攻撃されて職を失い、家族も脅迫された植村隆さんが名誉回復の裁判を起こして3年余り!支援の輪が全国に広がる中、植村バッシングに反撃の訴訟が2月16日(金)午前10時から札幌で行われる。この訴訟は、櫻井よしこ、新潮社(週刊新潮)、ワック(月刊Will)、ダイヤモンド社(週刊ダイヤモンド)に対する名誉棄損損害賠償請求訴訟。
法廷では、「(韓国人の)義母のお母さんの起こした裁判を有利にするために紙面を使って意図的なウソを書いた」(西岡力氏)、「真実を隠して捏造記事を報じたのは、義母の訴訟を支援する目的だった」(櫻井よしこ氏)などという主張が、まったく根拠がないことが既に立証されている。
午後1時半から行われる証人尋問は、原告側が証人申請した喜多義憲氏(元北海道新聞ソウル特派員)の採用が決まった。喜多氏が証人採用されたことには特別な意味がある。

「ライラック」会員らに説明する喜多義憲氏(右端)、戦争と女性の人権博物館
弁護団共同代表の伊藤誠一弁護士は次のように語る。「第三者の喜多さんは、事案にふさわしいことを証言できる証人だ。裁判所は櫻井氏らの行為が名誉棄損かどうか、ここまでの戦いは五分五分を超えて、植村さんの主張が裁判所に受け入れられていると感じる。問題はこれからだ。傍聴している人たちが納得できるような喜多さんの話を、証人尋問で引き出せるかどうかだ。この裁判を支えてくださる皆さんがいるから、喜多さんも勇気を出して来てくれる。今年がヤマ場だ。」証人尋問の次には、3月23日に当事者尋問(植村隆氏、櫻井よしこ氏)が行われ、5月か6月ぐらいに結審。判決は9月か10月、秋ぐらいに出る見通し。今年は植村隆さんを支援する運動や裁判活動が結実する正念場となる。
次は、帰化した在日、保坂展人世田谷区長からの応援メッセージ。
「右派勢力は、なにゆえにかくも従軍慰安婦問題にこだわるのか。その存在を隠そうとするのか、報道を押さえ込もうとするのか。メディアでも、教育でも、かくも必死に従軍慰安婦問題を封印しようとしているのか。
まずは、過ぐる大戦における皇軍を美化しなければならないからである。神なる天皇が唱導した戦争は聖戦である。大東亜解放の崇高な目的の戦争に、従軍慰安婦の存在はあってはならない恥部なのだ。大義のために決然と起った皇軍は、軍律正しく、人倫を弁えた存在でなくてはならない。だから、南京大虐殺も、万人抗も、捕虜虐待も、人体実験も、生物兵器の使用も、毒ガス戦も、すべては存在しなかったはずのもので、これがあったとするのは非国民や反日勢力の謀略だということになる。
女性の人格を否定しさる従軍慰安婦も同様、その存在は当時の国民にとっての常識だったに拘わらず、あってはならないものだから、強引にないことにされようとしているのだ。こうした流れの中に、植村隆の裁判闘争がある。事実を伝え、自由と平等を追求し、ヘイト・スピーチのない社会をつくるために立ち上がる勇気を、植村隆✕崔善愛✕松元ヒロの3人が教えてくれた。」(2018年1月6日)
※「戦争と女性の人権博物館」→ホームページ

「ライラック」メンバーたちと質問応答するキム・ソンシル館長(右端)
【在韓日本人会】慰安婦問題を抜本的に解決する究極の解決策はあるのか?【真の平和の道Ⅲ】易地思之(相手の立場に立って考える)
【南北分断と統一】70年捕虜及び帰還時代
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