【人物】 李承晩の遺言「一致団結して、一日も早く南北統一を成し遂げてほしい」

557_1211_5746.jpg1904年、漢城刑務所に投獄された李承晩(29歳、左から3番目)は、獄中学校を運営し、ハングルと聖書、英語と漢文、世界史などを教えた。
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大韓民国の初代大統領・李承晩(イ・スンマン)は、1875年3月26日、北朝鮮黄海道で5代続く一人息子として生まれた。 20歳のときにメソジスト宣教師・アッペンツェラーが設立した培材学堂に入り、米国の独立戦争と南北戦争史、奴隷解放、そして法治主義に立脚した政治的自由などを学んだ。このように新学問を学びながら、世の動きに歩調を合わせ、王権主義の打破と民主共和制を訴えながら政治改革を推進した。

その後、「協成會時事通信」と「毎日新聞」を創刊して腐敗した無能な政府を批判し、独立と民権思想を鼓吹する民衆啓発運動を展開した。このような改革運動を繰り広げる中、高宗皇帝の退位を企てた陰謀に関わり、約5年半の間投獄され残酷な拷問を受けた。首枷と足枷をはめられ、両手には手錠が掛けられていた。彼は、最終判決が出るまで7ヶ月間首枷をはめられたままいなければならなかった。

刑務所で手のひらサイズの聖書を持ってきてくれたのは宣教師シャーウッドエディ博士だった。李承晩は、聖書を読みながら民族と国のために十字架を背負うことを決心し、祈った。「お、神様!私の魂を救って下さり、私の国を救っください。」その間、囚人の一人は看守の様子を見張り、もう一人は聖書をめくってくれた。李承晩の両手に手錠が嵌められていたからた。

1902年秋、コレラの全国的な流行で2万3千人が命を落とす中、刑務所の状況は極めて悲惨だった。生き地獄と言われた漢城刑務所は、まさに生きている者と死んだ者が混ざっている生き地獄そのものだった。李承晩は「聖霊が私と一緒にいることを信じ、心を更に強くし、魂の道がはっきりと見えた。一日で十七人の命が目の前で倒れたとき、死んだ者と呼吸を交わし、彼らの手足と体に触れ、死体と一緒に混ざって過ごしたが、一人だけが無事に生き残って」と当時の状況を記述した。

1905年、李承晩はルーズベルト大統領に会い、日露戦争終結後に韓国の独立のために協力してくれるよう求めたが、手遅れだった。米国は既に日本と密約を結んだため、二度と会ってくれなかった。彼は「国を生かすためには新学問を学ばなければならない。それによってのみ国は独立することができる」と判断し、勉強に没頭した。 1910年までの5年間、ジョージ・ワシントン大学、ハーバード大学を経て、プリンストン大学で哲学博士号を取得した。

大統領になった李承晩博士は、高い文盲率、低い経済水準、共産主義の脅威にもかかわらず、一番先に議会制民主主義を採択した。そして、通常数百年かかる、参政権や法治主義に基づく基本人権法を比較的に短期間で確立させた。複数政党制を導入し、国民が政治勢力を選んで責任を問うことができる民主の時代を切り開き、人権の根幹である財産権を保証した。土地改革を実施し、貧しい農民に経済的自立の機会を与え、教育政策を通じて文盲を退治し、女性も教育を受けることができるようにした。

また、朝鮮戦争にUN軍を参戦させることに成功し、風前の灯に瀕していた大韓民国を守り、平和線を宣言して韓国の国境を世界中に知らせた。米国に経済援助を要請し、韓米技術協力第1号として武器工場を建立した。科学技術を導入してセメント工場やガラス工場を建て、米国と国内の科学者を動員して原子力技術の基盤を築いた。卓越した政治感覚で反共捕虜の釈放を断行し、米国を相手に韓米相互防衛条約を導き出した。

李承晩大統領は最後にやり残した使命をこう語った。

「しっかり立って自由を守れ。一致団結して、一日も早く南北統一を成し遂げてくれるよう、我が国民に是非ともお願いしたい。」

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