
2013年6月、ロシアのプーチン大統領は宗教信者の感情を害する「同性愛プロパガンダ」禁止法に署名、同性愛と異性愛の関係が「社会的に同等」であるという「歪んだ理解」を持たせる情報を広める者に、罰金と処分が科されることにした。これに強く反発した欧米先進国の首脳達は、去年2月に開催されたソチ冬季オリンピックの開会式への参加を一斉にボイコットした。
一方、去る3月31日に「同性カップル結婚証明書」を発給する条例を可決した東京都渋谷区に続き、現在世田谷区、神奈川県横浜市、兵庫県宝塚市(歌劇の街)が同条例を前向きに検討している最中、その背景には2020東京オリンピック開催までに同性婚を合法化しないと、ロシアみたいに日本が大恥かかされるという危機感が存在しているからでもある。
最近、日本政府観光局はLGBT(ゲイ•レズビアン等性的少数者)の観光客を歓迎する意向を示した。去る2月にニューヨークで開催された「JAPAN WEEK 2015」で、「日本を発見したい」カップルを日本に招待するイベントが開かれ、選ばれた3組のうちの1組はレズビアンのカップルだったが、各カップルは和装のウェディング衣装(白無垢、打掛)を着て写真を撮った。それだけでなく、日本政府観光局は4月に開催される、国際LGBT旅行協会主催の国際会議に代表者を派遣し、LGBT旅行者を誘致する計画だ。
実は日本政府は、国連の「LGBTコア7カ国グループ」のメンバーで、アジアからは唯一の参加国だ。安倍首相は、同性婚に対して「日本の家庭のあり方の根幹に関わる問題であり、極めて慎重な検討を要する」と否定的な見方を示したが、昨年4月にファースト•レディの昭恵夫人は同性愛差別主義者でない事を欧米にアフィールするために、東京LGBTパレードに参加した。
同性婚式を受け入れる動きも広がりつつある中で、元宝塚歌劇団員の同性愛カップルは東京ディズニーリゾートで式を挙げ、2011年に発足された、世田谷区の「Juerias LGBT Wedding」は、3組の両性愛者の結婚式をプロデュースした。また、日本IBMなどでは、今まで異性カップルに限定されてきた「結婚祝金」制度を同性カップルにも適用し始めた。
一方、去年の東京都知事選では、LGBTについて積極派の候補者は落選し、消極派の舛添要一氏が当選した。2020年東京オリンピックに向かって、真の愛と偽り(障害)の愛が激しく競い合う中で、今後東京と日本がどんな国を作っていくのか、世界中から注目されている。
この記事へのコメント