世界3大産油国の米国は、2005年まで原油需要の60%を海外からの輸入に依存してきたが、2011年にシェールガスの生産が増え、一気に45%と大幅に下落した。2012年、オバマ大統領は「私たちには100年間使うことができる新しい形のガスがある」とシェールガスへの大きな期待感を表明した。
現在、シェールガスの埋蔵量は187兆5000億立方メートル(㎥)と推定され、全世界が約60年間使うことが出来る。シェールガスの開発に伴うアメリカの利益は、2015年基準で最大285億ドルの税収増加と500億ドル程度の投資の増加である。
しかし、米国は年間1兆ドルを超える財政赤字と16兆ドルを超える累積赤字を抱えており、年間2000億ドル以上を利子として支払っている現状である。また、シェールガスの生産拡大に伴い、既存の太陽光、風力発電などの代替エネルギー産業や石炭関連産業が大きな打撃を受けるであろうと懸念されている。
一方、米国が原油輸入を減らしながら、シェールガスの生産を大幅に増やし、韓国のような軍事同盟国にガスを輸出する場合、原油やガスを輸出してきたロシア、イラン、ベネズエラなどの反米性向の強いエネルギー富国は、財政的に大きな打撃を受けてしまう。
すでに米国のエネルギー販売代理店のチェイニーアー(Cheniere)社は、韓国ガス公社と2017年から20年間に渡って、毎年350万tのガス供給契約を締結した。これによって、「南•北•ロガスパイプ連結事業」は、ロシアを孤立させようする米国の反対にぶつかる可能性が高い。
このような米国の意図をよく知っているロシアは、米国のシェールガス攻勢に対抗して、シェールガス抽出技術の拡散を妨害し、エクソンモービルなど自国に進出した米国企業を圧迫しながら、シェールガス開発に反対する環境団体をサポートしている現状である。
現在、シェールガスの世界埋蔵量1位の中国は、大量の水を使う水平採掘-水圧破砕工法による水資源の枯渇の危険性と化学物質添加による環境破壊のために、直ぐにシェールガス開発に乗り出そうとしない。国際エネルギー機関(IEA)は、米国のシェールガスブームは7年以内に収まるものと見込んでいる。
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