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シリアで化学兵器が使われたとされる問題について、アメリカのケリー国務長官は、シリアのアサド政権が化学兵器を使用したことを裏付けるさまざまな証拠があると主張し、今後、議会と国民への説明を尽くしたうえで、オバマ政権として軍事行動に踏み切るか、判断する考えを示した。
ケリー国務長官は、30日午後、日本時間の31日未明に国務省で会見し、シリアの首都ダマスカスの郊外で今月21日に化学兵器が使われたとされる問題について、アメリカの情報機関が集めた情報を明らかにした。
この中でケリー長官は、「政権側が攻撃の3日前から化学兵器による攻撃を準備していた」と述べたほか、政権側がガスマスクを装着して攻撃に備えるよう指示を出したことや、化学兵器を搭載したロケット弾がいつ、どこから発射されたのかなどもアメリカ政府は把握していると説明した。
そして、化学兵器による攻撃で「1429人が死亡し、このうち少なくとも426人が子どもだった」と述べた。ケリー長官は「こうした行為は人道に反する罪で、アメリカがどのような判断を下すのか、われわれの指導力と信頼性に関わってくる」としたうえで、「大量破壊兵器の使用に目をつぶれば、歴史の厳しい審判を受ける」と述べた。
さらに、「レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラや北朝鮮など世界のテロ組織や独裁者に大量破壊兵器の使用を思いとどまらせなければならない」と述べ、この問題は、シリア1国だけでなく、アメリカの国益に大きく関わると強調した。そのうえで、議会と同盟国、それにアメリカ国民への説明を尽くしたうえで、アメリカとして軍事行動に踏み切るかどうか、判断する考えを示した。
さらに、ケリー長官は、軍事行動に踏み切る場合、その目的はアサド政権による化学兵器使用の責任を問うためのもので、地上部隊は送らないなど限定的な作戦を想定しており、イラクやアフガニスタンでの戦争のように長期化させる考えはないと強調した。
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